またで散りゆく紅葉かな

昨日は大阪中央公会堂での講演でした。


大正7年(1918年)11月に完成したこの公会堂は

大阪北浜の風雲児と呼ばれた岩本栄之助が

アメリカへの視察から日本に帰ってきて

日本の繁栄のためには人が集える公会堂が必要だと感じ、彼の寄付によって作られました。


株の仲買人だった栄之助は義侠の人。

自分の儲けのためではなく、多くの人を救うために

「成り行き売り」を行い、

大阪の多くの人の命の恩人となりました。


栄之助は

「その秋を またで散りゆく 紅葉かな」

という辞世の句を残し

完成を見ずにこの世を去ります。


そのおかげでこうやって何百人もの人に集まっていただいて

話を聞いてもらうことができています。 


彼は社員たちに

「学問せなあかんで」

「勉強する時間は空から降ってくるもんやない。自分で工夫して作るもんや」

と口癖のように言っていたそうです。

 

100年を超えて

学びの場として使わせていただいたことに感謝です。

L&Rvillage

株式会社 L&Rヴィレッジは作家喜多川泰の事務局の運営をはじめ、学びと読書を通じて人生を豊かにする場を創造する会社です。